|
|
|
|
vol.23
|
| リンデンの葉が並木通りの街路樹を彩る11月、オフィス訪問コーナーを飾っていただくのは、三井記念病院の総合健診センター (人間ドック)所長であり、日頃から医者としての顔の他に多数の学会や執筆活動も行われている山門實先生にご登場いただきました。 |
|
普段はネクタイから下着までご自分で選ばれるという山門先生。そんな先生にオシャレのポイントを伺うと「学会では紺のブレザーにグレーやベージュのコットンパンツといった比較的ラフな服装が多いんですよ」との事。医療の最先端を担う学会に見える先生の中にも「若い先生の中には学会にポロシャツで見える方もいるんです(笑)」というお答えが。
そんな先生にスーツへのこだわりを伺うと「紺か黒、グレーが多いですね。やっぱり着るものがその人の人格を高めてほしいと思うし、銀座テーラーで仕立てたものを着ると、なんだか背筋が伸びるんです」という嬉しいお話をいただきました。先生には、目標として「銀座テーラーで仕立てたスーツが着映えするようにウエストが80センチを超えない事ですね(笑)」スマートな先生にも影ならぬ努力があってこそだと思います。
医療のポイントを伺ったところ、「基本はお話を聞くという事ですが、じっくり伺うと、やはり時間がかかってしまいますね。病院の中でも、お待ちいただいてもその方とじっくりお話をされる先生に人気があるようです。私はそこまで時間がとれないんですが・・・(笑)」というご多忙が故のお悩みがあるようです。
学会の機会も多いという先生に、多くの医者を見てこられた視点から『名医』とは何かを伺うと「診察がキチンと出来る、その為には多くの症例を持っている事が大切なのではないでしょうか。一人一人としっかりと向かい合い、それを記憶している。その事が大切な経験として積み重なっていくのだと思います。例えば洋服の世界でも、ビスポークという言葉があるように、be spoken つまりは、お客様の日常をヒアリングして聞き取った話を反映させる事が大切で、多くの方のクセを知って診察する医療は、医学的な根拠にも基づいていると言えます。多くの施設で何万人に対して行った診療の経験(結果)、すなわち、根拠に基づいた医療(エビデンス・ベイスト・メディシン)も、つまるところ1人対1人がベースになるので、自分の中の根拠を自分自身で作り上げている先生が『名医』だと思います。」
医療の世界でもビスポークが大切だと話される先生から、さらに興味深いお話を伺いました「やっぱり同じ先生に続けて診てもらう事は大切で、医療でもテーラーメイドの医療(1人1人に対する医療)は必要なんだと感じています」
また、様々な著書もお書きの先生に医療施設、ことに人間ドックの評価は一般的にどのように行われるのか伺ったところ「再検査・精密検査の指示率が低く、再検査・精密検査の実施率の高さがその施設の評価になります。しかし最終的には、人間ドックに来た方々が病気にならない事が成果だと考えています。成果が見えにくいのが医学だとは思いますが、だからこそ、明確な基準を以って患者さんを受け入れていく事が大切だとも思います。ちなみに、嬉しい事に三井記念病院のリピート率は8割を超えています(笑)が、本当は一度の診断で、通院しなくても済むようにしたい」
最後に『医者』の視点から健康についてのアドバイスをいただくと、「やっぱり年齢に合った『健康』はあると思うのですが、2次医療が病気の早期発見や治療なら、1次予防(日常生活の修正による予防)は健康を増進させる事だと思います。例えば昔の健康的な食生活をしていた方々は、加齢しても元気に長生きしています。昨今の不規則な食生活に流されていないか見直す事から始めてみたらいかがでしょうか」
フランクなお人柄と実直な笑顔が印象的な山門先生は、『医』の現場を通して多くの方々がよりよく生きる為、明確なビジョンを持って歩まれていました。診療と学会の合間をぬってのお忙しい中、貴重なお話を有難うございました。 |
|
 |
[座右の銘]
『初心』でしょうか。テーラーでも初めて鋏を切る、つまりは初めて患者さんに触れ、聴診器を当てる時の緊張が大切だと思います。慣れというのが、人間、一番怖いのですから |
|
|
山門 實(やまかど みのる)
昭和49年4月
昭和53年4月
昭和56年4月
昭和58年4月
平成 6年4月
平成15年4月 |
三井記念病院内科
東京大学医学部
第二内科
米国オハイオ医科大学
内科(PJ Mulrow教授)
留学
三井記念病
院腎センター科長
三井記念病院総合健
診センター所長兼任
昭和大学医学部衛生
学教室客員教授兼任 |
専門分野
内科(高血圧、腎臓病、内分泌・代謝)人間ドック |
|
|
|
|